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2017-04

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ハムスターを拾いました。 - 2016.03.27 Sun



色々と理由を付けて更新を先延ばしにしていたら、とうとう広告が出てきてしまった……!
(広告が出てきたのは、これが確か2回目) という訳で、慌てて更新です!

トップ画像がどうしてジャンガリアンハムスターなのかというと……
先月末に「拾った」からなんですよ!
ビンを拾いたいと思っていたら、なんとハムスターを拾ってしまうという、
ある意味ではビンよりも確率の低い偶然に遭遇してしまいました。
色々と思うところもあり、今回は古いモノ全く関係なしの番外編をお送りしたいと思います。

2月末のある日のこと。平日だったので私は会社に出勤して仕事をしておりました。
午後14時頃だったかな?いきなり職場の先輩(かなりの動物好き)が
「黒猫さん、動物飼いたいって言ってたよね?ハムスターなんてどう?
 そこに捨てられているのだけど、その気があるなら 見に行ってみて!」
と話しかけてきたのでビックリしました。
ええ?ハムスターが捨てられている?そんなことがあるの?と最初は半信半疑でした。
詳しいお話を聞いてみると、発見したのは朝の出勤時で、工具用の半透明プラケースに
木くずと一緒に入れられており、子どものような拙い字で『ひろってください』と
書かれた張り紙がしてあるとのこと。
しばらく様子を見ていたけれど、昼を過ぎても拾われる気配がないのでどうしようかと
思っていたら、 黒猫さんが動物を飼いたがっていたことを思い出したので声をかけてみた、
ということでした。

兎にも角にも先輩の案内で見に行ってみると貼り紙は無く、ケースの蓋も開いていました。
拾われたか、脱走したかな?はたまた烏か猫に襲われたか…と思ってケースを拾い上げてみると、
その動きに驚いてか、木くずの中からハムスターが ひょっこり顔を出したのです。
それが物凄い可愛い子で、その瞬間に私の決意は固まりました!



これがその時の様子です!か、かわいい……
とりあえずケースごと社内に連れて帰り、様子を見ることにしました。
傍目から見て元気そうだし人を怖がる様子もなく、むしろ自分から寄ってくるような子です。
上司の計らいもあり、その日は定時に会社を出て近くの動物病院へ。
先輩諸氏が手作り持ち運びセットをあっという間に用意してくれました!

動物病院では、ハムスターを拾ったということに、まず驚かれました。
そりゃ、そうだよね~自分も驚きましたし。
まず知りたかったのが、病気や怪我の有無、それから性別、女の子なら妊娠の有無です。
先生が掴もうとしても逃げることなく、本当に良い子で診察を受けてくれました。
「すごく人に慣れていますね~」と先生も感心のご様子。
健康体で異常なし、元気な大人のジャンガリアンの女の子です、という言葉にまず一安心です!
で、大人の女の子というと赤ちゃんがいるかどうかということがやっぱり気になります。
現実問題として、いきなり複数匹育てる自信は無かったので、里親探しを早い段階から
始めときたいというのと、お腹に赤ちゃんがいるなら飼育環境にも気を配る必要があるだろう
ということで、知る必要があると判断しました。ハムスターはどうやって調べるのかな~と
思ったら、なんと、人間と同じようにエコー検査ができるんですね!
その時にお腹をアルコールで濡らすんですが、その時、初めて「ジジッ」と鳴きました!
いきなりお腹を濡らされたのでビックリしちゃったんでしょうね。
可愛い声……というより、地面に落ちた死にかけのセミが動いた時のような、
とにかく予想外の鳴き声でした(笑) 驚かせちゃってごめんよ~!
少し抵抗したものの、エコー検査も無事に済み、赤ちゃんはいないということが分かりました。

動物病院を出て、次に考えなければならないのは、ケージをどうするかということ。
どうせ買うなら良い物を吟味したいけれど、持って歩き回るのはハムスターに酷だし、
時間的な余裕も無かったので、とりあえず一旦帰ることにしました。
ハムスター飼育歴の長い友人に連絡して、一時凌ぎなら虫カゴに新聞紙を入れてあげるのが良い、
というアドバイスを受け、虫カゴをゲット!
自宅に着いて、プラケースから虫カゴに移し替えます。
特に抵抗されることなく、素直に入ってくれました。本当に良い子です!
小さな皿に水を入れて差し出すとゴクゴク飲んでくれました。
全てが終わって、やっと一息ついたのは22時頃のことです。
それから、しばらくして夫が帰宅。
ハムスターを一目見た瞬間にもうメロメロです。
飼うことに異議なし、ということで、まず名前を決めることになりました。
その時点で私は結構ヘトヘトだったので、頭が回らず良い名前も思い付かなかったのですが、
夫の「うめ……とかどうだろうね?」の一言で「うめ」に決定いたしました。
ちょうど梅の季節だし、女の子らしくて呼びやすくて、本当に良い名前だと思いました。
日本的で古風な名前というのも、日本の古いモノ好きとしては重要なポイント(笑)

さて、翌日からは飼育グッズ集めに大忙しでした。
色々あって悩みましたが、なんとか形にできてホッと一安心です。
以前も同じようなケージで暮らしていたのか、うめちゃんは怖じ気づく様子も無く、
入れた瞬間に回し車に乗り、水を飲むという慣れっぷり(笑)
その日からは毎晩が運動会のような音がケージから聞こえてきます。

あれから一月が過ぎましたが、うめちゃんは元気です。


キャベツが大好きで、夢中になって食べているところ。


すぐ後、自分を狙っているデジカメに気づいてハッとするうめちゃん(笑)
一月もすると、安心している顔と緊張している顔の見分けが付くようになりました。
スマホは大丈夫なんですが、デジカメはどうも苦手なようです。
捕食者の目に見えるのかなあ?


私達の存在にも慣れてきたようで、手に乗る事も多くなってきましたが、よく噛まれます。
これまで飼った鳥や猫にもよく噛まれていたので慣れっこなのですが、
これが意外とイタイ!これが噛みグセというものか!

うめちゃんが来てから大変なこともあったけれど、以前よりずっと生活が楽しくなりました!
今考えるとすごい偶然なのですが、私たち夫婦はうめちゃんを見つける1、2週間前に
ペットショップでハムスターを眺めながら
「ハムスターを飼いたいね。ジャンガリアンが良いかな。暖かくなってきたらお迎えしよう」
という話をしたばかりだったのです。
こういう不思議な偶然というものはこれまでも経験があり、目に見えない引力みたいなものは
あるんだと、今回の件でますます確信しました。

しかしながら、お利口で可愛いうめちゃんと暮らしていて思うのは、
どうしてこんな良い子をあんな形で手放してしまったのかという疑問です。
人を怖がるような様子も無く健康状態も良好だったうめちゃんは、前のお家でも大切に
されていたと思うのです。
色々なやむを得ない理由はあったと思いますが、他にもっと方法はあったはずです。
どんな理由が有るにせよ、一度預かった命を無責任に手放すのは許されることではありません。
ネットで検索してみるとハムスターを拾ったという経験をした人は案外多いようで驚きました。
中には、うめちゃんよりも、もっと酷い捨てられ方をしたケースもあるようです。
うめちゃんはまだ幸運なほうだったんだと知って、せっかく助かった命、大切にしなくちゃと
ますます思います。大切にし過ぎて、ちょっと太り気味なのですが……(笑)
肥満も短命の原因になるので、気を付けなければなりません!

次回からは、また古いモノを取り上げる予定です。

丸善化工株式会社 香水ゴヤ - 2016.02.21 Sun



コロンとしたフォルムのビンが可愛い!
丸善化工株式会社の香水ゴヤです。

このビンはそれなりに流通しているようで、時々見かけますね!
私は3種類持っています。
丸善といえば、インクのイメージが強いと思いますが、香水も出してたんです。
(厳密には丸善の子会社である丸善化工株式会社が出していたのですが)
独特な箱と、ゴヤというネーミング、丸善で香水?
ずっとその詳細が気になっていて、調べるぞ〜調べるぞ〜と思いながら早幾年……
今回やっと手を付けることができてスッキリ!です。





一番小さい物は箱入りだけど、状態はあまりよくありません。
サイズは縦4cm、横3cmほどです。
香水ゴヤには15cc入りと7cc入りがあるようですが、これは7cc入りだと思われます。
蓋が無く、ラベルもほとんど読めなくなっていますが、かろうじて「Goya」と読めます!
この口を見る限りでは、蓋はスクリューキャップだったのでしょうね。
底が厚くてポッテリとしたビンです。



そして、これは香水ビンよりも入っている箱がスゴいんです!
箱はいつも脇役ですが、今回は一番見てもらいたいところかも(笑)
一辺が約4.5cmから4.8cmの立方体です。
見ての通り木製で、蓋は金具で固定されており、小さいのに本当によく出来ています。
こんな立派な木箱に入っている香水なんて他に見たことがありません。
封紙にはゴヤの代表作「着衣のマハ」が印刷されています。
(印刷が褪せているのでよく見えません。「裸のマハ」の可能性もあります)



香水ビンはこんな感じで入っています。



箱の底面にはラベルが残されており、
「横浜市南区南太田町三ノ三一一 発売元 丸善化工株式会社」
「津市五軒町津ニ一九ニのニ 製造元 ゴヤ香水研究所」とあります。
丸善化工株式会社は1950年に設立された丸善の子会社ですので、それ以降に
作られた物だということが分かります。
ゴヤ香水研究所について、詳しい事はよく分かりませんでした。
多分、この香水の開発・製造の為に設立した研究所ではないかと思います。



こちらは箱入りより一回り大きい物です。
ラベル付きで「Goya」とハッキリ読むことができます!
ラベルには真ん中にうっすらと緑色の帯が残っています。
ここには、上から白・緑・赤の配色をしたブルガリア国旗が印刷されていたのでしょうが、
赤は退色しやすい色なので、緑だけが残ったと思われます。
(どうしてブルガリア国旗なのかは後述します)
ガラス栓は鮮やかな赤色をしています。



それからこちらは、ビンの形と大きさから勝手に「Goya」だろうと思っている物です。
他の2種類とは違って、ガラスは灰色がかっていて、蓋も赤というより焦げ茶色に近いです。
3種類の中で、ビンの歪みや気泡が一番多いんですよね。
これは戦況の悪化で物資不足に陥っていた時代の物なんじゃないでしょうか。



3つを並べてみました。
右から順に古い物なんじゃないかなーと思っています。

発売元の親会社である丸善株式会社は1869年に早矢仕有的によって横浜で創設されました。
有的は岐阜の医者でしたが、その才覚を見出した高折善六の勧めにより東京に出ます。
そして開業医の傍ら福沢諭吉の門下生として経済と思想を学び、
それが丸善の前身である「丸屋商社」を創設するキッカケとなりました。
「丸屋商社」は後に「丸善商社」と名称を改めていますが、それは恩人である高折善六への恩を
忘れないために考えた架空の社長名(!)である「丸屋善八」が元となっているそうです。
色々と緩い時代ですね(笑)!
丸善は西洋文化の導入という目的を掲げ、書籍、生活用品、化粧品、食料品にいたるまで
様々な商品の輸入販売、そして自社製品の製造販売も進め、企業として大きく成長していきました。
現在はどうかというと、事業内容は図書に関するものが主のようですね。
非常にタイムリーな話ですが、丸善は今年の2月に株式会社雄松堂書店と経営統合し、
現在は丸善雄松堂株式会社と名称を改めています。

肝心の香水ゴヤに関してですが、調べるのに苦労するかと思ったら、
案外アッサリと分かってしまいました。
丸善はなんと、グループ企業である丸善出版株式会社HPで、1980年に発刊した百年史の
PDFを公開しているんですね!
こういう企業もあるんだな〜と感心いたしました。
私のような人間にとっては非常にありがたいです!
既にご存知の方も多いでしょうが、興味のある方は是非御覧ください。

丸善出版株式会社 丸善百年史

百年史によれば香水ゴヤは1939年、ブルガリアとのバーター貿易により輸入され、
国内での販売を開始したとあります。
(巻末の年表では1937年とされています。この食い違いは何だろう?)
今回の記事を書いている最中に手に入れた香水ゴヤの戦前のチラシがあるのでご紹介します!



ローズの香りだと一目で分かるデザインです。



裏返すと商品説明と綺麗な写真が載っていますよ!



モノクロなので正確な色は分かりませんが、ラベルにはブルガリア国旗らしい印刷が!
「スエズの彼方から南国の香り豊かに……」とありますが、ブルガリアって南国だっけ(笑)?
香水ゴヤの他に携帯用の香水プチゴヤもあったんですね!



「ゴヤ」という名称を付けられた化粧品は、香水の他にもここに載っているローション、
それからクリーム、トニックがあったようです。化粧品ブランドの一つだったのでしょうね。

状態の良さや、文字の流れから、戦後のチラシかと思ったのですが、価格設定を見て
戦前の物だと分かりました。
1953年に復活した香水ゴヤは「15cc入りの大型が480円、7cc入りの小型が250円」と
広告に記述されていますが、このチラシには2円とあります。
インフレの影響を受けていない、戦前、戦中の価格だということが分かります。
蓋はスクリューキャップではなく、ガラス栓のようです。
となると、私の持っている箱無しの2種類の香水ビンは戦前の物だと推測されます。

戦況が悪化する中でも生産は続けられていたようですが、1944年の空爆による津市の
化粧品製造工場の焼失により、製造中止となりました。
輸入品なのに製造中止?と思いましたが、中身だけ輸入して工場で日本製のパッケージに
詰めていたということでしょうね。
それから9年後の1953年、香水ゴヤはデザインや香りはそのままに製造販売が再開されます。
これがその時の広告です。



写真が小さいので蓋がスクリューキャップかどうかは分かりませんが、
私の持っている箱付きの物は、この時に販売されていたものだと思われます。
しかし、例によっていつまで販売されていたのかは分かりません。
発売元の丸善化工株式会社は1968年に株式会社第一鋼鉄工業所に吸収合併されています。
この会社は元々、丸善の取引先だったようですが、1960年に事実上の子会社となっています。
スチール製事務用品の製造販売を主な事業とする会社なので、ここに吸収合併されたとなると、
化粧品事業がそのまま引き継がれたとは思えません。
衣料品や化粧品類を扱っていた他の丸善系列会社も、同年に親会社が吸収合併していますので、
丸善は1968年にその分野の事業から手を引いたと考えて良さそうです(あくまでも推測!)。
それと共に香水ゴヤの製造販売も終了したと考えるのが妥当でしょうか!?
ちなみに、株式会社第一鋼鉄工業所は今でも健在のようです。

最後に、どうしてこの香水が「ゴヤ」と名付けられたのかはサッパリ分かりませんでした。
発売当時、日本ではゴヤブームでも起きていたのか?
「着衣のマハ」が香水のイメージに合っていたのか?
ブルガリアとゴヤでは何の接点も思いつきませんし、謎です。
香水ゴヤが発売された1939年当時、国際情勢が非常に不安定だった時期ですが、スペインと
日本は良好な関係が保たれていました。
キャッチーでモダンな商品名を付けたいけれど、敵対する連合国に由来するような商品名は
付けられないし……と考えた結果、スペイン出身の画家であるゴヤに白羽の矢が立った!と
考えることはできないでしょうか?
「香水ブルガリア」で良いじゃん!とも思いますが(笑)ブルガリアという国の認知度が
当時どれほどだったかという事を考えると、「香水ゴヤ」のほうが、イメージとして民衆に
伝わりやすかったかもしれませんね。

過ぎ去りし日の香水 バブス・クリエーション - 2016.02.07 Sun



今回は、久々に海外の物を取り上げます!

バブス・クリエーションのスカーレット・オハラをイメージした香水のビンです。
ガラスドームというのは、どうしてこうも物を素敵に見せるのでしょうか!
この香水の正式名称は「Yesteryear perfume」、日本語に訳すと「過ぎ去りし日の香水」
という意味になります(多分)。





ガラスドームは割れていたのをガラス用接着剤でくっつけました!
一応くっついているけれど、ふとした拍子に外れそうで怖い(汗)



真鍮製の土台とガラスドームを含めると全長は13.5cm、香水ビンの高さは10.5cmほどです。
ドレスを着た女性の形の香水ビンで、手には日傘を持っています。



スカーレット・オハラをイメージしているそうですが、肝心の顔はよく分かりません(笑)
小さなガラスビンで顔を表現するというのはなかなか難しいですよね。



花はビロードで作られています。
経年劣化で色は褪せていますが、発売当初はカラフルだったようです。



この花束はワイヤーで胴体にくくりつけられています。
なんとか保っているという感じです。

欧米ではポピュラーな香水ビンのようで、英語で検索してみるとネット上でも
かなり多くの情報を見ることができます。
状態は物によって様々ですが、金属製の土台に女性型の香水ビンが固定されており、
その香水ビンには花束とリボンが付いていて、ガラスドームで覆われているのが
スタンダードなスタイルのようです。
私が持っているのはリボンが無く、花束も一部欠けていますが、それでもかなり素敵だと
個人的には思っています!
日本でもこの香水ビンはある程度、流通しているようですが、詳しく解説されているのを
見た事が無いので、自分なりに調べてみました。

「風と共に去りぬ」は1939年12月15日に公開、大ヒットを記録したアメリカ映画です。
1936年に出版され世界的ベストセラーとなったマーガレット・マナーリン・ミッチェルの
小説が原作となっています。
出版の翌月(早っ!)にデヴィット・セルズニックが映画化権を獲得し、
3年の歳月をかけて撮影されました。

この香水が発売された年については、映画の公開と同じ1939年とする説と、
翌年の1940年とする説があるようです。
映画上映は年末ですし、上映開始後に製品の開発に着手したと考えると、
1940年が自然なのではないかと思いました。
でも上映前から注目されていた映画でしょうし、公開に合わせて発売されたとすれば、
1939年でも不自然ではありませんね。
このボトルデザインはウォルター・ハーシュフィールドという人物によって、
1939年4月21日に特許を取得されているそうです。
それが本当なら、映画の上映を見据えたアイテムであったことはほぼ間違い無さそう!

バブス・クリエーションという会社についてですが、残念ながら詳細は分かりませんでした。
この会社は1944年にも、「風と共に去りぬ」をテーマとした香水、
「Forever yours(永遠にあなたのもの)」を発売しています。
こちらも、ガラスドームの中に香水の入ったハート型のビンを掲げている女性の両手……
という非常に魅力的なデザインですので是非、英語で検索してみてください。
面白いのは、「風と共に去りぬ」をテーマにしているとされる、この2つの香水ビン、
実はどこにも「風と共に去りぬ」「スカーレット・オハラ」とは記述されていないんですね。
女性型の香水ビンの土台のラベルには「Yesteryear Perfume By Babs Creation Inc.」、
ハート型の香水ビンの土台のラベルには「Forever yours By Babs Creation Inc.」と
記述されているのみです。



ひっくり返してみました!
経年のせいでしょうか?ビンが台座から外せないので、底を見るのが大変です(笑)



ちなみに私の持っているものにはラベルは残っていませんが、底には
「Babs Creation Inc」とエンボスが入っています。

海外のサイトでは、この香水ビンの説明として、必ずと言って良いほど
「風と共に去りぬ」の名前が出されています。
それがどうしてなのか、何を根拠にしているのかが分かりません。
この香水の宣伝広告の1つでもあれば参考になるのですがねぇ。

この香水ビンの現在の流通量を見る限り、映画と小説の人気に乗じて、当時はかなりの
売れ行きだったと思われます。
ガラスドームにドレスを着た女性の香水ビン、花束にリボン!
女性の好きな要素をこれでもかと詰め込んだデザイン、女性達のスカーレットに対する
憧れも相まって、売れない訳はないですよね~
1939年と1944年という、日本が戦争のため贅沢品の類を厳しく取り締まっていた時に、
アメリカではこうした華美な香水が普通に生産され、そして消費されていたという現実には、
お国柄というものだけでなく、歴然とした国力の差というものを感じずにはいられません。

「風と共に去りぬ」が日本で正式に上映されたのは1953年のことになりますが、
戦中に日本軍が米軍から勝ち取った占領地の一部では観ることができたそうで、
「こんな映画を作る事のできる国には勝てないと思った」という証言が残っています。

太陽製薬 强アネホルモンA - 2016.01.24 Sun



本年最初のマジな記事を書きます。
太陽製薬の强アネホルモンAです。
今回はなんとローションとクリームのセットでご紹介です!(TV通販風の口調で)
主役はクリームですが、ついでにローションも一緒に取り上げちゃいます。



箱付き説明書付きの完品です!
ビンの蓋を含めた全長は5.5cmほど、横幅は6cmほどです。



黒と白とゴールドの高級感あるデザインです。
storong A!



ビンの形がすごく良いんです!オシャレです!
真っ白な綺麗なガラスです。

これはオークションでお安かったものを落札しました。
このオシャレなビンの形が落札の決め手だったのですが、実際に届いて蓋を見てみたら、
何とも素敵な意匠で感激いたしました。



それがこれです。
この蓋を見てお気に入り度は一気に急上昇です!
資生堂ドルックスの唐草模様に似ているような?似てないような?
アメーバのような得体の知れない模様が何とも言えません(笑)



底を見ると綺麗な六角形をしています。
30gの中に120,000単位の女性ホルモンが含有されているようです。
これってやっぱりすごいの?私にはよく分かりません。



ちなみにこれは説明書です。
女性ホルモンのことを「美の魔術師」と呼び、持ち上げまくっています(笑)



説明書の一部を抜粋してみました。
効能もここまでくると、化粧品の枠組みを超えていますね。
女性の悩みがこれ一つで解決してしまいそうです。

発売元の太陽製薬は1938年に、中山太陽堂が東京に興した製薬会社です。
初代社長は中山太一さんの弟の中山豊三さん。
豊三さんは中山太陽堂の副社長だけでなく、プラトン社の社主も勤めた大物です!
HPによれば、現会長は豊三さんのご長男である中山進一さん(1947年に社長就任)、
現社長は中山啓二さん(進一さんの息子さん?2012年に社長就任)とのことで、
中山家のDNAは脈々と受け継がれているんだなぁ~とシミジミしました。
同時代に黄金期を築いた平尾賛平商店の末期とは全く対照的で、何だか感慨深いです。
ちなみに太陽製薬には、姉妹会社として2010年設立の太陽製薬ヘルスケアがあります。

当時の広告では、日本唯一の女性ホルモン製造会社であることが大々的に宣伝されています。
中山太陽堂のクラブホルモンクリームで培った技術を、更に進展させたのだと思われます。
結構、力が入っていたように見えるホルモン製品なのに、会社HPの沿革では
アネホルモンについて全く触れられていないのはどうしてなんでしょうね?
現在は取り扱いのない商品だからでしょうか?
看板商品であるマルベリーヘアトニックは1939年に発売され、
現在も販売されている超ロングセラー商品らしく、全面に押し出されていますね。

というワケで、手っ取り早くアネホルモンについて分かるような資料は無さそうです。
日本粧業の商報を地道に見ていくことにしました。
そして、見つけました!
1950年の10月にアネホルモンAのクリームが発売されたことを報じる記事があったのです。
最初私は、これが私の持っているアネホルモンの発売記事に違いないと思っていました。
それがとんだ間違いでした。
その後も商報を調べていると、1952年の7月に「强」アネホルモンAの発売広告を見つけ、
私はその時初めて「アネホルモンA」と「强アネホルモンA」は別物だと気付いたのです!
思い込みとは恐ろしいものです!
で、私の持っているアネホルモンAは「强」が付いているので、1952年の発売で
ほぼ間違いないのではないでしょうか。
取り敢えずは発売年が特定できたことに安堵しながら、更に商報を読み進めてみると、
なんと、1950年4月には「アネホルモンL」と「アネホルモンF」の広告が!
ここまでくると、もう何がなんだか分かりません(笑)
どうやら、太陽製薬には「アネホルモン薬粧品」(薬粧品=薬用化粧品の略?)
というホルモン配合化粧品専門の化粧品ブランドがあったようなんですね。
もしかして、他にも「アネホルモンZ」とか「アネホルモンR」とかあるのかも?
気になります!

ネットで検索すると、アネホルモンAと强アネホルモンAの広告を見ることができます。
両者に載っている製品イラスト?写真?を見比べてみると、その違いは一目瞭然です。
アネホルモンAは平たい容器だったようです。




続いては、液状强アネホルモンAについてです。
半透明の黒いビンにたっぷりと入っています。多分未使用です。
全長は9.4cm、横幅は5.5cmほどです。



これは1953年4月の発売広告です。
含有する女性ホルモンの量はなんと、クリームの倍に相当する25万国際単位です!
コレすごく多く思えるんですが、ホルモンの過剰摂取による弊害とかは無かったんでしょうか?
そういうこともあって太陽製薬さんでは取り上げられていないのか?
この件に関してはあんまり深く掘り下げないことにします(笑)





「一回数千単位のホルモンが吸収され、美容効果は注射に相当します」って……
恐るべきアネホルモン!



側面には更に
「女性ホルモン高単位のため、未成年の男子の方はお使いにならないで下さい。」
との注意書きが!
使ったらどうなってしまうんでしょう!



このビンもなかなか面白い形をしています。
底を見るとこんな感じです。

あけましておめでとうございます! - 2016.01.04 Mon



あっという間に年が明けてしまいました!
あれよあれよと言う間に三賀日も過ぎ、今日で休日も終わり、明日から仕事初めです。

2016年最初の記事は、お気に入りの白粉の箱をいくつか並べてみました。
白粉の箱って、赤を使っている物が多い気がします。
だからちょっと、お正月っぽい?と思って並べてみたのですが、いかがでしょうか。

白粉の箱、と言いましたが、実はこの中に一つだけ香水の箱があります!
さて、どれでしょう?





これです!う〜ん、なんだか錯視を起こしそうな図案ですね!
でもなかなかモダンで格好いいデザインです。
「IDEAL PERFUME」「BLACK DAHLIA」「TOYODO」とあります。
写真2枚目は箱の背面のラベルです。
デザインや文章の流れを見る限り、戦後の物と思われます。
1950年〜60年頃のものでしょうか?

1893年に創業した高橋東洋堂の、アイデアルという化粧品ブランドの香水のようです。
ブラック・ダリアといえば、アメリカの有名な猟奇殺人事件を思い浮かべてしまいます。
事件が起きたのは1947年のことですから、もしかすると少し意識しているのかも……?
スゴイ不吉な商品名ですが、細けぇこたあいいんだよ!というところでしょうか(笑)



蓋を開けると、とっても可愛らしい小ビンが入っています!
縦幅は蓋を含めて4.4cm、横幅は3.2cmです。
ビンの形に切り抜かれた型枠(?)に、ピッタリはまっています。



ラベルの赤と黒のしましまが箱のデザインと調和していますね!

今年も皆さん、そして私も、良いものに出会えますように、お祈りしております!
記事も去年以上に更新できるように頑張りますよ!(多分……)
今年も宜しくお願いいたします。

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プロフィール

黒猫チャック

Author:黒猫チャック
香水瓶収集からはじまり、日本の化粧品デザインに辿り着きました。特にビンが大好き!ラベルが残ってたら最高です。
インスタグラム始めました。
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